私は小学校や中学校に行き、質の良い睡眠を取るための授業をすることがあります。 事前にアンケートを取っていただいて、子供達から質問を聞いておきます。
その中によくある質問で、なぜ睡眠を取るのかというものがあります。
親から毎晩のように寝なさいと言われ続けることがとても不思議に思うのでしょう。
私達はなぜ眠るのでしょうか。
疲れたから寝るということもありますが、実はもっと積極的な理由があります。
睡眠を取ることで脳神経回路の再構築やメンテナンスをしているのです。
さらに、私たちは夜になると寝るようにプログラムされているから眠るということもあります。
2万年前に私達は今のような眠り方になったと言われています。
それというのも、私達の脳が今のように高機能になったからです。
今も私たちは脳を連続15時間くらい使うと機能がぐっと低下します。そのようにしないと脳が正常に働くなります。
脳が正常に働かなくなる。
これは思ったより恐ろしいことだと私は思います。
脳が正常に働くなると一口に言いますが、正常に物事が判断できなくなる・ミスが多くなる・体が思うように動かなくなるということがさらに悪化し、交通事故・仕事上の致命的なミス・心や体の病気・死などにつながっていきます。
実は日本人の睡眠時間は世界諸国の中でも最下位に位置するくらい短いのです。
NHKが国民の生活時間を5年おきに調査していますが、1960年には平均8時間13分寝ていたのが、現在は平均7時間10分くらいに減っています。
これは本当に憂うべきことです。
日本で過労死やうつ病が多い原因の一つに睡眠不足があります。
私は子供達への授業で睡眠の大切さを伝えています。
子供達にはこのように説明しています。
「私達は明日よりよく活動するために寝ている間に昼間の勉強や体験を記憶したり、脳を休ませませています。私達の脳はとても弱くて繊細にできているので、15時間続けて使っていると能力がとても落ちてしまい、正常に動かなくなってしまい、心も体も弱ってしまいます。睡眠は脳を回復させるためにも大切なものです。」
最近、メディアでは睡眠のコツを取り上げている様子を目にします。
そのような情報を取り入れてみてはいかがでしょうか。
睡眠を少しでも質の良いものにと意識するだけでもかなり変わってきます。
カウンセリングではよく睡眠記録をとっていただいています。
記録をとるだけでも自分の睡眠を意識でき、自然に良いものに変わっていくことが多いようです。興味のある方はカウンセリングスペースpazで睡眠カウンセリングを行っておりますので、お問い合わせいただけたらと思います。
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